民泊可能物件に特化した不動産ポータルサイト「民泊物件.com」を運営する株式会社スペースエージェント(本社:東京都渋谷区)から民泊物件専用の賠償責任補償サービスが提供されることになりました。
従来の民泊運営においては一般住宅用の火災保険の補償が適用されなかったのですが、今回のサービスを利用することにより補償されることになります。
今回は「民泊物件.com」が提供する民泊物件専用の補償サービスについて書いていきたいと思います。
Contents
民泊物件専用の補償サービスとは?
民泊物件では迎え入れたゲストが原因で火災や水漏れによる損害が発生するリスクがあります。
賃貸による民泊物件ではゲストが火災を起こしたとしても、ホストも所有者に対して損害を賠償する責任が生じます。高額な請求に対してホストの支払い能力がない場合は、物件所有者は泣き寝入りとなりますので、物件を貸し出すことに消極的にならざるを得ません。
しかし、こうした不測の損害に対して補償を行ってくれるのが今回「民泊物件.com」で提供されるサービスです。
不動産会社は従来の火災保険が適用されない民泊物件でも安心して仲介することができるようになり、ホストもゲストの起こした事故に対して高額な損害賠償のリスクを避けることができます。
どのような損害が補償されるか?
補償サービスは一種の保険であるので適用範囲が決まっています。
基本的に「補償」とは損害賠償責任が発生した時にお金を支払ってもらえるサービスです。
実際に民泊物件補償が適用となるケースは
- ゲストが風呂の水を出しっぱなしにして、下の階まで水漏れが発生し部屋を汚損した
- 清掃時に洗剤を床にこぼしていたため、ゲストが足を滑らせて転倒負傷した
- ゲストが電子レンジの使用を誤って電子レンジ内部が焼け、熱で壁が焦げてしまった
- 清掃時に洗面所の水を出しっぱなしにして、下の階まで水漏れが発生し部屋を汚損した
といったもので、ホストからゲストへの損害賠償と、ゲストからホストに対する損害賠償の両方を補償してくれます。
ホストからゲストに対する賠償責任は1事故あたり1億円、ゲストからホストに対する賠償責任は1事故あたり1千万円まで補償されます。
注意したいのはホストが原因でゲストの死亡事故が起きてしまった場合には補償額が全く足りないということですね。
保険期間中3億円までは補償サービスが受けられます。
Airbnbのホスト補償サービスの違い
こうした保険プログラムは民泊仲介世界最大手のAirbnbでも用意されています。
Airbnbでは「ホスト保証」と「ホスト補償保険」という形で提供されています。
「ホスト保証」とはゲストが住宅を破損した場合にホストの被害を補償するもので、こちらは保険ではありません。
「ホスト補償保険」はケガや財物破損で第三者にホストが損害賠償請求された場合、第三者の被害を補償するものです。こちらは保険契約で最高$10000まで補償される点で「民泊物件.com」より手厚いです。
しかし、ゲストが滞在中にケガをした場合などは適用されるものと、適用されないものがありますので注意が必要です。
まとめ
ホストは運営中の事故のリスクについては保険を利用して備えておくことが必要です。
通常の不動産の使い方とは異なるので住宅用に関する保険は適用されないと思っておいた方がいいでしょう。
事故が起きてからでは遅いので、どんなケースに適用されいくら補償されるのかといったことをきちんと調べ、自分に必要な保険や補償サービスに加入することをおススメします。