ゲストハウス開設にあたって頭を悩ませるのが開業資金の問題でしょう。ゲストハウスでは旅館業の許可を取得して営業をするため大抵の物件でリフォーム費用がかかります。
開業にかかるお金を全部自己資金で貯めようとするとかなりの期間がかかってしまいます。
ゲストハウス開設では融資を利用するのが一般的です。ただ、銀行はそんなに簡単にお金を貸してくれるところではありません。
そこで現在新しい資金調達の形として、クラウドファンディングというものが登場しています。
今回はゲストハウス開設の際のクラウドファンディング利用法について書いていきたいと思います。
Contents
クラウドファンディングとは?
クラウドファンディングとは、インターネット経由で不特定多数の人や組織から財源の提供や協力を行うことを言います。ソーシャルファンディングとも呼ばれています。
クラウドファンディングのイメージは「元気玉」です。
自分の夢や事業計画をサイト上で発表し、それに賛同してくれる多くの人から少額の出資を少しずつ募ります。
出資をした人は割引サービスや製品を提供するなど見返りを受け取る場合もありますし、完全な寄付の場合もあります。
クラウドファンディングでは、ゲストハウスを作る段階から支援者との交流が行えます。そこで細かなニーズや要望をキャッチしやすく、開業時に多くのファンを持つことができるというメリットがあります。
「みんなで作るゲストハウス」というところがクラウドファンディングでも人気のある案件となっています。
ただし、いい加減な計画ではダメです。
- 人々が共感できるような計画
- 現実的できちんとした運営計画
- 何よりも開設する人の「熱意」
が求められます。
クラウドファンディングではどのくらい開業資金を集めることができるか?
クラウドファンディングで募集する金額は基本的に自由です。
極論をいえば1億とか10億でもいいわけですが、現実問題としてそんなにお金を出してくれる人は集まりません。
ゲストハウス開設に関しては数十万~100万円の募集というのが相場でしょう。
中には300万とか500万とか開業費用を全部調達しようという人もいますが、そのような計画では人々の共感は得られません。
まずは自分でしっかりお金を貯めて、どうしても足りない時にクラウドファンディング上でお願いをするといったスタンスが大事です。
実際にゲストハウスが調達した額については以下の記事が参考になるでしょう。
参考記事: ゲストハウス開業資金をクラウドファンディングで調達したゲストハウス5つ
開業時に利用できるクラウドファンディングサイト
CAMPFIRE
ゲストハウス開業で主に利用されるのがCAMPFIREです。日本最大で有名人発信のプロジェクトも多いです。
国内のクラウドファンディングサービスの手数料は20~30%と高額でしたが、最近では手数料5%となっており、非常に利用がしやすくなりました。
アーティストの作品制作やカフェの開業など案件も多数扱っており、ゲストハウスの開業でも数多くの成功事例があります。
READYFOR?
URL: https://readyfor.jp/
日本で最初のクラウドファンディングサービスが「READYFOR?」です。これまでに累計約1600超のプロジェクトの資金調達を行っています。
主に「医療」や「学校建設」などの社会性の強いプロジェクトが多く、サイトに集まってくる支援者もおのずとそういった意識の方が多くなります。ゲストハウス開設に際して社会性の強いものがあれば利用してみるのもいいでしょう。
サービス利用の手数料が支援総額の17%で、CAMPFIREに比べるとやや高い印象があります。
moonshot
「moonshot」は日本で初の仲介手数料0のクラウドファンディングサイトです。ただし決済手数料として支援総額の5%は取られるので、実質5%のサービス利用ですね。
これまでに多くのプロジェクトが実現し目標金額を上回る支援総額を集めた「プロジェクト成功率」は86%にのぼります。
比較的新しいサイトなので利用者の数は上記2つのクラウドファンディングサイトと比べると少ないかもしれません。
Makuake
「Makuake」はサイバーエージェントグループが運営する新しい商品やアイデアに対して資金を募集するサイトです。
面白いのは目標を達成しなくても集まったお金がもらえる「All in」型の募集ができるところです。
実際にゲストハウスでの活用もされていて100万円以上資金を集めたプロジェクトが幾つもあります。
登録料・掲載料は無料で手数料は集まった資金の15%(別途、決済手数料5%)となっています。
FAAVO
URL: https://faavo.jp/
FAAVOは地域・地方に特化したクラウドファンディングサイトです。
地方でゲストハウスを開業する際には非常に役に立ちます。
案件数も多く成功率も高いです。
都会の人が地方へ行くときに自分の宿が合ったらいいなという理由で資金を提供する方が多いのではないでしょうか。
まとめ
クラウドファンディング以前に比べ手数料が大幅に下がったサービスも多くなってきたため、ますます使いやすくなりました。またクラウドファンディングとゲストハウス開設は相性がいいと思います。
ゲストハウス開設の際の水回りのリフォーム費用や内装に妥協できない時などクラウドファンディングを利用してみましょう。