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漫画喫茶はなぜ旅館業の許可不要なのか?旅館業許可が必要になるポイント4つ。

      2016/11/01

recliners-and-tables

旅館やホテル以外でも、人を宿泊させる営業を行う場合は、旅館業の許可が必要です。

しかし、漫画喫茶や個室ビデオ店、テントを持ち込むキャンプ場などは人が泊まる施設といえますが、形態によっては旅館業の許可は不要です。

こうした施設が旅館業の許可がなくても人を泊める営業ができる理由について解説したいと思います。

 

旅館業許可が必要となる4つのポイント

旅館業の許可が必要な施設であるかどうかは以下の4つのポイントで判断されます。

1.宿泊料を受けていること
2.寝具を使用して施設を利用すること
3.宿泊者の部屋を含め施設の衛生維持管理責任が営業者にあること
4.宿泊者の宿泊する部屋が生活の本拠でないこと

この4つのポイントのうち一つでも欠ければ旅館業の許可は不要になります。

 

漫画喫茶や個室ビデオで旅館業許可が不要な理由

漫画喫茶や個室ビデオで旅館業の許可なく営業ができて人が泊まれるのは、主に「寝具を使用して施設を利用すること」のポイントに当てはまらないからです。

漫画喫茶では、シャワーを利用でき、歯ブラシ、シャンプーといった雑貨も販売しており、リクライニングシートで仮眠をとることができますが、布団やベッドや枕のような寝具は設けていません。

この点で漫画喫茶や個室ビデオは旅館業の適用を免れています。

ただし、漫画喫茶等であっても看板やネット広告等で、

  • ゆっくり眠れます
  • 仮眠できます
  • 安く泊まれます
  • お泊り出来ます
  • 一泊 ○○円
  • 休憩できます
  • モーニングコールします
  • ホテル並みの客室あります

等の標榜を行った場合には、旅館業法違反になるおそれがあります。

きちんとした漫画喫茶ならばこのような表示は行っていないはずです。

注意して漫画喫茶の看板を見てみるとよく分かると思います。

これは徹底されてはいないのですが、本来は毛布の貸し出しというのは寝具の提供にあたり、旅館業法違反になります。

ブランケットという名目なら寝具に当たらないので大丈夫なのですが。

 

テントを持ち込むキャンプ場に旅館業許可が要らない理由

キャンプ場にはテント貼るキャンプサイトという場所があります。

こうした施設には宿泊をする場所なので旅館業の許可が必要となりそうではありますが、実はキャンプサイトには旅館業の許可は不要です。

キャンプサイトはテントや寝袋などの寝具を利用しているといえますが、「施設」を準備していないので旅館業の許可が不要です。

ただし、コテージやバンガロー、常設テントといった宿泊施設を設けると旅館業法の適用を受けます。

 

24時間営業の健康ランドに旅館業許可が要らない理由

24時間営業の健康ランドには仮眠室が備えられていることがありますが旅館業の許可を取得せずに営業しているところが多いです。

これはなぜなのでしょうか?

実はそれには公衆浴場法が関係してきています。

健康ランドは公衆浴場法の中で、「その他の公衆浴場」というものに分類されています。

「その他の公衆浴場」には他にゴルフ場やアスレチックジム等スポーツ施設に併設されるもの、サウナ、移動入浴車、エステティックサロンの泥風呂がありますね。

公衆浴場にあたるものについては国が指導の基準を定めた「公衆浴場における衛生等管理要領」に従って施設を作ります。

この「公衆浴場における衛生等管理要領」の中には次のような記述があります。

9休息室
必要に応じ、休息のための場所を設けること。

この「休息室」にあたるので健康ランドの仮眠室は旅館業法の許可が不要になっています。

休息室では寝具を提供しないことが旅館業法適用除外の条件となります。

例えばベッドを用意したり、布団や枕を用意すると旅館業法の適用を受けるでしょうね。

ちなみに他法令で基づき設置され衛生措置の講じられているものは公衆浴場法の適用外ですので、旅館の温泉などが公衆浴場法の適用を受けることはありません。

ですので、寝具を提供している健康ランドは旅館業法の許可を取得して営業している施設もあります。

同じ健康ランドでも旅館業法と公衆浴場法という違う法律に基づいて営業しているものがあるのは面白いですね。

無料のホテルは旅館業の許可が不要か?

無料のホテルならば旅館業の許可が不要かという問題があります。

いまだに無料ホテルといったビジネスモデルが出てきていないので判断は難しいですが、法律から判断すると旅館業の許可は不要になります。

ちなみに「宿泊料」としてではなく「休憩料」、「寝具賃貸料」、「光熱水道費」、「室内清掃費」等の名目で料金を徴収しても「宿泊料」を取っていないことにはなりません

実質的に寝具や部屋の使用料としている場合に関しては名目がなんであれ旅館業法が適用されます。

無料のビジネスモデルというと収益はクライアントの販促費や広告費になりますが、ホテルという限られたスペースでこれを行なえるのかといえば、疑問ですね。

地域社会がスポンサーになってくれるようなら可能かもしれません。

 

旅館業の許可が必要かどうかは4つのポイントで判断しよう

旅館業の許可というのは構造・設備の要件があり、取ろうとすれば費用がかかります。

何か新しい宿泊分野のビジネスモデルを考える人は、旅館業法適用の4つのポイントをまず検討して下さい。

もしかすると、旅館業の適用を免れより自由な施設の設計ができるかもしれません。

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