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京都の許可取得率7%が示す日本の民泊の問題点

      2016/08/18

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京都市の民泊の実態調査では、仲介サイト8社の2702物件中旅館業法の許可取得物件が189件で、許可取得率が7%という結果が示されました。

この数字は東京、大阪でもほとんど変わらないと思います。現状旅館業の許可を取って適法に運営している施設は一部のゲストハウスを除いてほとんどないでしょう。

ヤフーのコメント欄を見ると「許可取得をしないで営業するとはとんでもない。すぐに規制しろと」の意見が大多数を占めます。違法民泊については私も概ね同意見です。ただし、規制を強化したからといって何も問題は解決しません。

今回は民泊制度の実態から見る日本の問題点について語ってみようと思います。

 

なぜ旅館業の許可を取得しないのか

許可取得率7%という数字を見たときに私がもった感想としては、意外と高いということでした。これはゲストハウスが含まれている数字ですので、旅行者を家に泊める民泊施設に関しての実態はもっと低いと思います。

ゲストハウスは民泊施設として語られることがありますが、Airbnbが想定している民泊施設とは若干異なります。ゲストハウスとは最初から「宿」として想定されている施設で、その客室を宿泊者が共用して使用する安価な「宿」です。

現在、無許可民泊や近隣住民トラブル等で問題になっているのは、マンションの一室や民家を外国人観光客に貸し出す形態の民泊です。

なぜこういった施設が許可を取得して営業しないのかというと、リフォーム費用の問題があります。

旅館業の許可というのは、厳しい設備・構造基準があり、旅館・ホテル用に建てられた建物でなければ、リフォームをしなければほぼ許可を取ることはできません。

許可を取得するためには入り口を改造してフロントを設置したり、トイレを新たに設置したり、火災報知器や誘導灯を設置したり、建物改造して建築確認申請を出したりしなければならないこともあります。費用は数十万円から一千万円以上必要な場合もあります。

多額の費用負担やオーナーからリフォームの許可をもらえないことが許可取得の少ない大きな原因です。

そもそも旅館・ホテルでない建築物に旅館・ホテルの構造基準を定めた法律を適用させたことは行政の大きなミスでしょう。

結果、許可取得を諦め違法な状態での営業を横行する事態となりました。こうなると、一般の住居で行われているため行政の調査権限が及ばなくなります。届出をさせて立ち入り調査できるようにすればまだ管理できましたが、それも後手後手になり、その後爆発的に施設が増えて今の無法状態に至りました。

 

民泊を禁止にしても無許可民泊はなくならない

民泊に反対している人には残念ですが、今から民泊を規制して禁止にしても、無許可の民泊というのはなくなりません。

その原因としては圧倒的な外国人観光客のニーズにあります。

訪日外国人観光客の増加で現在日本の宿泊施設は慢性的に不足している状態です。京都のホテルの料金などは高騰し、以前の倍以上の値段の所も少なくありません。それでも予約が取れない状況です。

日本の法律でいくら規制をしたところで、外国人が物件を手に入れて、外国のサイトで外国人向けに民泊の仲介が行われているのが現在の状況です。

そもそも摘発しようにもその場所にオーナーがいないのです。

「それならサイトを規制すればいいじゃないか!」と思うかもしれませんが、サイトのサーバーが海外にあると国内法では取り締まりができません。ネットのサービス提供者はサーバー所在地の法律で縛られています。

民泊を規制して禁止しても違法な状態は何も変わらず、民泊ビジネスに関する利益が全て海外に流出する結果になるでしょう。日本人はリスクだけを負担することになりますね。

 

問題解決には早急に法制度を整えるべき

まず無許可民泊をなくすにはどうすべきかについてですが、個人的には規制強化よりも規制緩和の方向の方がうまく処理できる問題だと思います。

現行の法制度では違法民泊に関して管理することが非常に難しいです。許可要件を緩くするか、届出制などにして一度行政の管理化におかなければ取り締まることすらできないでしょう。

現在簡易宿所営業の規制緩和が議論されているのもそのためであると思います。

現在民泊で問題になっているのは近隣トラブルなので、構造・設備要件は緩くしつつも、施設の管理体制の要件を厳しくすべきですね。管理者、苦情処理窓口の設置、近隣に対しての配慮義務などを現実的な方向で検討していってほしいですね。間違っても近隣説明会の開催などといった非現実的な方向にもっていってはいけません。あくまで現実的で実態にあった方法を検討すべきです。

まずはとにかく無許可の民泊施設を行政の管理下にいれることですね。

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