大阪府は2017年1月1日から宿泊税の導入をすることになっています。宿泊税の導入は国内では東京に続き2例目となります。
宿泊税の徴収が検討されているのは、旅館業法上のホテル営業、旅館営業に分類されているものですが、民泊の営業形態である「簡易宿所営業」にも適用される可能性もないわけではないようです。
今回は大阪府の宿泊税の導入について書いてみたいと思います。
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宿泊税とは?
宿泊税とはホテル、旅館の宿泊費に対して一定の割合でかかってくる税金です。法定外目的税の一種であり、都道府県の条例で定める特定の費用に充てるために徴収することできる税金です。
大阪府では観光客の受入環境整備や更なる魅力づくりなどを行うための財源を宿泊者に負担してもらう考えのようです。
民泊施設は課税対象とならない?
宿泊税の課税対象となる施設は旅館業法に規定するホテル営業又は旅館営業の許可を受けて営業を行う施設です。
民泊の施設は旅館業法上「簡易宿所営業」に分類されるので通常の場合は課税されることはありません。
しかし、大阪府のウェブサイトには
民宿やペンションなどは通常は課税対象施設とはなりませんが、これらの許可を得て営業している場合には、宿泊料金によっては課税されることがあります。
と掲載されています。
民泊が盛んなパリではAirbnb側が宿泊税の徴収を行っており、他の国でも導入事例が増えています。民泊施設が課税と対象となる可能性も十分あります。
民泊施設が課税対象となった場合には営業者側で宿泊税を預かり、大阪府へ申告納入する義務が生じますので手間が増えますね。
宿泊税はいくらか?
宿泊税はゲストの負担になります。ただし宿泊料金が1人1泊1万円未満の場合には非課税となります。
以下が宿泊税の料金です。
宿泊料金 | 宿泊税 |
10,000円未満 | 非課税 |
10,000円以上15,000円未満 | 100円 |
15,000円以上20,000円未満 | 200円 |
20,000円以上 | 300円 |
ゲストハウスのような宿泊料金が比較的安い施設に関してはあまり影響がなさそうです。一棟貸で一人当たりの宿泊料金が比較的高額な施設や繁忙期に値段を上げる施設については課税対象になる可能性があります。Airbnbのシステムが対応するか未定ですので宿泊税の徴収方法についても検討しなければならないでしょう。
まとめ
宿泊税の導入にはホテル・旅館業界からの反対もありましたが、2017年1月1日からの導入は決定事項ですので課税対象となる施設については対応の準備をしましょう。
宿泊税を導入している東京都では20億ほどの税収があったようです。地方の財政が厳しい状態なので導入したいのは分かるのですが、基本お金の流れに税金をかけると消費は抑制されます。観光客誘致に悪影響がでないといいのですが。
東京・大阪の例を参考に宿泊税を導入していく都道府県も増えてくるかもしれません。税金面の情報はしっかりチェックしてきちんと納税をしていきましょう。