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民泊、Airbnbをめぐる議論でおかしいと思う点。反対している人の根拠は何ですか?

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自宅の一部を旅行者に有料で貸し出す「民泊」はAirbnbという仲介サイトを使って行われるのが一般的です。

日本の「民泊」は近隣トラブルや違法民泊の摘発等でイメージがあまりいいとは言えないでしょう。

私は民泊賛成派の人間です。隣で施設を運営されても全然かまいません。むしろ反対をしている人達の言っていることに違和感を感じます。

今回は民泊について個人的な見解を述べたいと思います。

 

Contents

民泊で治安が悪くなるというのはおかしい

民泊に反対する人からは地域の治安が悪くなることが不安だという意見があります。

私はこの意見には賛同しかねます。

警察庁のページに犯罪統計数値が掲載されています。

警察庁発表の資料によると平成26年の来日外国人の刑法犯と特別法犯をあわせたの総検挙人員は10,689人です。
日本での刑法犯の検挙人員は25万1115人ですから、

251112 - 10689 = 240423

240,423人が日本人で検挙された人数になります。

ざっくりと1万人当たりの犯罪検挙人数を計算してみたのが以下の表です。

 

人口 犯罪検挙人員 1万人当たりの犯罪者数
日本人 1億2543万人 24万423人 19.16人
来日外国人 1341万4000人 1万42人 7.48人

こうして見ると日本人の方が犯罪を犯す確率が高いです。
もちろん滞在期間が違うので単純に比較することは意味がありません。滞在期間が短いから犯罪を犯さないんだというならば、そもそも外国人が来ることで治安が悪くなるという人の意見はその基礎を失うことになります。

そもそも旅行で日本を訪れることのできる外国人は富裕層が多いです。民泊に反対している人は、旅行者を受け入れることとヨーロッパ等で見られる移民・難民・労働者を受け入れることを混同している様な気がするのです。

実際に外国人から迷惑をかけられたことと日本人から迷惑をかけられたことのどちらが多いか思い返してみれば、いかにイメージだけで語っているのか理解できるはずです。

人は、自分が本当だと思っていることを確かめるための情報は探しますが、反証となるような証拠を無視したり、探す努力を怠ります。

個人の先入観に基づいて他者を観察し、自分に都合のいい情報だけを集めて、それにより自己の先入観を補強する「確証バイアス」が自分にかかっていないかよく検討してみる必要があります。

 

近隣住民の迷惑になっているのは外国人旅行者だけか?

民泊を許可することにより近隣トラブルが増えるという意見についても疑問です。

そもそも近隣トラブルってどこでも存在していませんか?

ゴミの出し方や騒音が酷いなどは日本全国どこでも起こっていることです。むしろ営業として管理者おいて管理してもらう方が一般家庭よりはるかにマナーが良くなる気がします。

ある地方商店街で外国人観光客の受け入れ姿勢について議論があったそうです。

参考ページ: ある地方商店街での民泊議論で反対派を撃沈した70代の女性の発言

この議論の中でのある70代女性の発言を引用させて頂きます。

「地域の安全、、、そもそもこの地域は安全だったんですか?
ほんの10数年前まで、この地域は暴走族とかチンピラみたいな不良が多数いたでしょう?
コンビニで万引きしたり、ガソリン盗んだり…、グループの闘争があったり、爆音たてて数百台のバイクや車で商店街の中を行ったり来たり…
時には破壊行為をしたり…。

当時の私たちのお店も、何度も万引きにあいました。
そりゃあおっかない思いをしましたよ。
私の娘も息子も中学生の時、リンチにあいました。
そんなことが70年代からズーッと続いてました。
私たちはその中で子育てをしながら働いて来ました。
ある意味でたっぷり地獄を味わいました。

それから比べたら外国人観光客のマナーやわがままなんて…
本当に問題ですか?
深夜まで大声でうるさい、ゴミのポイ捨て、立小便、、、
そんなの日本人だってやってたはずです。

反対派の中の人にも暴走族してた人が何人もいるでしょう?
万引きしたでしょう?
自分たちが散々住民にかけた迷惑を棚に上げて、いきなり地域の安全とか快適を議論しないで頂きたい。

今回の反対派の人たちは見た目が怖い。
睨まれたら委縮してしまいます。
そういう態度が変わってません。
脅せば何とかなる、、、そんな世の中や地域社会はやっぱり地獄です。

それに「お客様」のマナーやわがままはある程度耐えられるもの。
お金を頂くお客様で商売の一部として対応しなければならないはずです。
何より、外国人観光客の大半は地域のマナーがわからないだけで、住人に迷惑をかけようとしてやっているわけじゃない。
だったら彼らが理解できるようにこちらも努力すれば解決できるでしょう。

だけど暴走族や不良たちは違いました。
迷惑はわかっててやってたんです。

迷惑をかけるのは外国人ばかりじゃないはずです。
外国人を排除するのではなく、
迷惑をかける人たちを排除するべきです。

破壊されたり脅されたりするのに比べたら、
マナーの悪さなんでどうってことありません。

少なくともこの私たちの商店街を廃墟にしたのは
外国人観光客ではなくて、地域住人たち日本人なんです。
地域が住みにくくなるのを外国人観光客のせいにするのは
本当に飽きれます。

私は今、英語の勉強を始めました。
孫たちはインバウンドで地域が活性化されるのを楽しみにしています。

暴走族や不良たちとは日本語でも通じ合えなかったけど、
外国人観光客は、英語さえ話せれば理解し合えます。
そして商売ができます。

だから私は民泊にも…インバウンドに関するものには
積極的に賛成していきたいと思っています。」

 

外国人への漠然とした抵抗感だけでの反対は危険な思想

「マンションに見知らぬ外国人が出入りしていて不安」

こうした苦情は民泊に関するものとしてよくありますし、不特定多数が出入りすることに対しては当然の反応であると思います。ただ民泊の苦情では必ず「外国人が出入りして不安」です。見知らぬ日本人が出入りしてて不安とはなりません。

そもそも近所付き合いが薄れた現代のマンションでは同じ階にどんな人が住んでいるのか知らないことなんて普通です。

私もマンションに住んでいますが、マンションの住人なんてほとんど分かりません。

「見知らぬ外国人が出入りしてて不安」という苦情の中には、外国人へ差別・偏見・恐怖が含まれているのではないでしょうか。

人種差別はいけないと言っておきながら、差別をおこなってはいませんか?

私は反対意見を持っている人も当然のことだと思いますし、その人を否定したりはしませんが、民泊という行為に反対しているのではなく、ただ外国人を拒否しているだけならばその考え方には賛同できません。

日本の国土と成り立ちから外国人に対してこうした感情を抱くのは仕方のないことだと思います。

私も漠然とした外国人に対して漠然とした偏見や恐怖はあります。ただ私はもっと外国人と交流をして相手の文化を知ることでこうした差別・偏見・恐怖が減り、自分の人生がもっと豊かになると考えています。だから、そうした交流の機会の増える民泊についても賛成の立場をとっています。

日本人も一歩国外へ出れば「外国人」です。

我々日本人も文化、風習の違いから海外でさんざん迷惑をかけてきていることと思います。お互いさまではないですけど、もう少し日本文化を理解してもらう方に力を注ぐべきだと私は考えます。

 

まとめ

ここでは民泊反対の人に向けて自分が思うことを勝手に書かせて頂きました。
もちろん私の意見も自分の仕事に有利な情報を集めた偏った考えであることは自覚しています。

ただ自分と反対の意見を持った人がどんな考えをもっているのかということを知るというのはよい機会であります。

こんな考えで民泊反対するのはおかしいと思っている人がいるということを認識して頂けるだけでもいいのではないかと思います。

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