2018年1月31日に旅館業法の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令が発表されました。
これにより、2018年6月15日には旅館業法施行令が変更されます。
政令のみを読んでも旅館業法施行令がどのように変わるのか分かりづらいです。
そこで、変更点追加した改正後の旅館業法施行令全文を掲載しようと思います。
どのように旅館業法のルールが変わるのか参考にしてください。
2018年6月15日以降の旅館業法施行令
昭和三十二年政令第百五十二号
旅館業法施行令
内閣は、旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第三条第二項及び第四条第三項の規定に基き、この政令を制定する。
(構造設備の基準)
第一条 旅館業法(以下「法」という。)第三条第二項の規定による旅館・ホテル営業の施設の構造設備の基準は、次のとおりとする。
法第三条第二項の規定による旅館営業の施設の構造設備の基準は、次のとおりとする。
一 一客室の床面積は、七平方メートル(寝台を置く客室にあっては九平方メートル。)以上であること。
二 宿泊しようとする者との面接に適する玄関帳場その他当該者の確認を適切に行うための設備として厚生労働省令で定める基準に適合するものを有すること。
三 適当な換気、採光、照明、防湿及び排水の設備を有すること。
四 当該施設に近接して公衆浴場がある等入浴に支障を来さないと認められる場合を除き、宿泊者の需要を満たすことができる適当な規模の入浴設備を有すること。
五 宿泊者の需要を満たすことができる適当な規模の洗面設備を有すること。
六 適当な数の便所を有すること。
七 その設置場所が法第三条第三項各号に掲げる施設の敷地(これらの用に供するものと決定した土地を含む)の敷地の周囲おおむね百メートルの区域内にある場合には、当該施設から客室又は客の接待をして客に遊興若しくは飲食をさせるホール若しくは客に射幸心をそそるおそれがある遊技をさせるホールその他の設備の内部を見通すことを遮ることができる設備を有すること。
八 その他都道府県(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市又は特別区。以下この条において同じ。)が条例で定める構造設備の基準に適合すること。
2 法第三条第二項の規定による簡易宿所営業の施設の構造設備の基準は、次のとおりとする。
一 客室の延床面積は、三十三平方メートル(法第三条第一項の許可の申請に当たつて宿泊者の数を十人未満とする場合には、三・三平方メートルに当該宿泊者の数を乗じて得た面積)以上であること。
二 階層式寝台を有する場合には、上段と下段の間隔は、おおむね一メートル以上であること。
三 適当な換気、採光、照明、防湿及び排水の設備を有すること。
四 当該施設に近接して公衆浴場がある等入浴に支障をきたさないと認められる場合を除き、宿泊者の需要を満たすことができる規模の入浴設備を有すること。
五 宿泊者の需要を満たすことができる適当な規模の洗面設備を有すること。
六 適当な数の便所を有すること。
七 その他都道府県が条例で定める構造設備の基準に適合すること。
3 法第三条第二項の規定による下宿営業の施設の構造設備の基準は、次のとおりとする。
一 適当な換気、採光、照明、防湿及び排水の設備を有すること。
二 当該施設に近接して公衆浴場がある等入浴に支障をきたさないと認められる場合を除き、宿泊者の需要を満たすことができる規模の入浴設備を有すること。
三 宿泊者の需要を満たすことができる適当な規模の洗面設備を有すること。
四 適当な数の便所を有すること。
五 その他都道府県が条例で定める構造設備の基準に適合すること。
(構造設備の基準の特例)
第二条 ホテル営業、旅館営業又は簡易宿所営業の施設のうち、季節的に利用されるもの、交通が著しく不便な地域にあるものその他特別の事情があるものであつて、厚生労働省令で定めるものについては、前条第一項から第三項までに定める基準に関して、厚生労働省令で必要な特例を定めることができる。
(利用基準)
第三条 営業者は、営業の施設を利用させるについては、次の基準によらなければならない。
一 善良の風俗が害されるような文書、図画その他の物件を営業の施設に掲示し、又は備え付けないこと。
二 善良の風俗が害されるような広告物を掲示しないこと。
改正により施行令のホテル営業の規定がなくなる
主な改正点は黄色の線の部分です。
改正によってホテル営業の施行令の規定はすべて削除されることになります。
かなり大幅な改正になることがお分かりになるかと思います。
改正点についての詳しい解説は以下の記事で書きましたのでご覧ください。