民泊と法律

住宅で旅館営業をする場合には固定資産税に注意!

住宅街

自分の所有する住宅を旅行者に貸し出す民泊をしてみたいという人が増えています。

国際交流を楽しみたい若い人や、副業として収入を得たい人、不動産投資事業として行う人、リタイア後のあらたな楽しみとして始める人など理由は様々です。

ただ住宅を営業行為に使うときに気を付けなければならないのが固定資産税の増加です。

住宅で旅館業法上の営業許可を取って始めると、住宅に適用されていた固定資産税の軽減措置がなくなってしまう場合があります。

今回は住宅を営業行為に用いるときの固定資産税について書きたいと思います。

 

Contents

住宅での固定資産税の軽減措置

土地や建物を所有していると毎年税金を取られていると思います。これが固定資産税です。

固定資産税は全国どこでも一律、課税標準額に対して1.4%が一部の例外を除いてかかります。

しかし、住宅は生活に必要不可欠ですから税金の軽減措置が取られています。

 

住宅用地に対しての軽減措置

住宅が建っている土地に対して軽減措置があります。

  • 小規模住宅用地(面積200㎡以下)の場合には6分の1
  • 一般住宅用地(面積200㎡を超えるもの)の場合には3分の1

に固定資産税評価額が減額されます。

最近の家は小規模住宅用地の上に建てられることが多いですから、住んでいる家の固定資産税は本来の税金の6分の1ですんでいることになります。

 

新築住宅に対する固定資産税の減額措置

新築住宅の建物の固定資産税にも減額措置があります。新築だとどうしても建物の評価額が高くなってしまうので減額する措置が取られています。

新築住宅で

  • 専用住宅の場合には50㎡以上280㎡以下
  • 併用住宅(居住+店舗等)の場合には居住部分が50㎡以上200㎡以下

であれば、3年分に限り120㎡までの居住部分に相当する固定資産税額が2分の1に軽減されます。

また、3階建以上で耐火・準耐火建築物の場合には5年度分まで認められます。

民泊施設にすることで固定資産税がはね上がる

住宅を使った民泊施設で営業許可を取ろうとすると、建物の用途は住居ではなくホテル・旅館とみなされます。

上記の固定資産税の軽減措置はあくまで住宅が建っている時の場合です。ホテル・旅館となった瞬間に軽減措置がなくなってしまうことに注意をしなければなりません。

一般的な小規模住宅用地の場合には固定資産税が一気に6倍にあがってしまいます。

特に土地の値段が高い東京ではこれが営業上無視できないほど大きな問題となってきます。

きちんと営業許可を取って副業的に始めたが固定資産税の増加分で逆にマイナスになってしまうケースもあったようです。

東京で民泊を始める方は必ず都税事務所に相談に行きましょう。

住宅で営業行為をするときには注意が必要

住宅用の物件を他の用途に変更するときには気を付けるべき点がたくさんあります。

気軽に民泊を始めると思わぬ落とし穴にはまってしまうので、自信のない方は役所や専門家に相談してください。

 

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