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今後民泊はどうなるのか?厚労省と観光庁の検討会が最終報告案を提出。

      2016/08/18

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民泊新法制定のため厚生労働省と観光庁が設置した「民泊サービス」のあり方に関する検討会(以下「検討会」という。)が6月20日開かれました。今回で最終報告書案が作成され、平成28年度内に民泊新法が制定される予定となっています。

今回は検討会の最終報告書案について書いていこうと思います。

 

検討会でまとまった民泊の制度設計のあり方について

民泊については外国人観光客の急増、地域人口の減少・都市の空洞化による空き家問題対策、地域経済活性化などの様々なところで民泊の利用の必要性が指摘されています。

こうした中検討会では、宿泊者の安全確保、近隣住民とのトラブル防止、仲介事業者に対する規制を含めた制度設計について議論を行ってきました。

以下が検討会でまとまった事項です。

制度の対象とする民泊

住宅を活用した宿泊サービスの提供と位置付け、住宅を1日単位で利用者に利用させるもので、「一定の要件」の範囲内で、有償かつ反復継続するものとする。
「一定の要件」を超えて実施されるものは、新たな制度枠組みの対象外であり、旅館業法に基づく営業許可が必要である

この中で「一定の要件」とは現在議論されている営業日数の上限のことを主に指しています。180日以下の範囲で定めることと閣議決定がなされているので、あとは上限が何日になるかというところです。

民泊新法が適用されるのは営業日数の上限内におさまる場合で、上限を超える日数での営業は既存の旅館業法の適用を受けます。

「一定の要件」が遵守されているかのチェックのため、住宅提供者又は管理者に報告を求めるべきとしており、「一定の要件」が設定されることを条件に住居専用地域でも実施可能とすべきである(ただし、地域の実情に応じて条例等により実施できないこととすることも可能)とのことです。

制度の枠組み

「家主居住型」と「家主不在型」に区別した上で、住宅提供者、管理者、仲介事業者に対する適切な規制を課し、適正な管理や安全面・衛生面を確保しつつ、行政が、住宅を提供して実施する民泊を把握できる仕組みを構築する。

制度は

・家主居住型
・家主不在型

の2つの営業形態に区切り、それぞれに対して異なった規制をかけていくことになります。

また民泊に対して管理する行政庁は国土交通省と厚生労働省の共管とし、地方レベルでも国民にとって混乱のないよう窓口は明確にした上で、関係部局内での必要な情報連携が図られる方向で整理すべきとしています。

新たな民泊の制度の実施に当たり、保健所その他関係機関における体制の強化について、民間への事業委託の積極活用を含め検討すべきこともまとまりました。

 

家主居住型(ホームステイ)に対する規制案

家主居住型(ホームステイ) とはホストが住宅内に居住しているパターンです。

家主居住型には以下の規制案がでています。

  • 行政庁への届出
  • 利用者名簿の作成・備え付け
  • 最低限の衛生管理措置
  • 簡易宿所営業並みの部屋の広さ
  • 利用者への注意事項の説明
  • 住宅の見やすい場所への標識設置
  • 苦情への対応
  • 法令・契約・管理規約違反の不存在確認
  • 実名での営業
  • 無登録仲介事業者の利用の禁止
  • 必要な場合に行政庁への報告徴収・立ち入り検査・情報提供

 

家主不在型に対する規制案

家主不在型とは宿泊施設に家主がいないパターンです。出張やバカンスの期間の貸し出し、管理業者への委託等が想定されています。

家主不在型には以下の規制案がでています。

  • 管理者に管理を委託
  • 管理者の行政庁への登録
  • 利用者名簿の作成・備付け
  • 最低限の衛生管理措置
  • 簡易宿所営業並みの部屋の広さ
  • 利用者に対する注意事項の説明
  • 住宅の見やすい場所への標識掲示
  • 苦情への対応
  • 法令・契約・管理規約違反の不存在の確認
  • 必要な場合に行政庁への報告徴収・立ち入り検査・情報提供

規制案は家主同居型の場合とほぼ変わらず、管理者を置くことを求められています。

 

仲介事業者への規制案

仲介事業者とはホストとゲストをマッチングさせるサービスの提供を行う事業者のことを言います。代表的なものとしてAirbnbがあります。

仲介事業者への規制案は以下のものです。

  • 行政庁への登録
  • 取引条件の説明義務
  • 新たな枠組みに基づく民泊であることをサイト上に表示
  • 必要な場合に行政庁への報告徴収・立ち入り検査・情報提供
  • 法令違反行為と行った者の名称や違反行為の公表

 

まとめ

今回の検討会で今後の民泊制度に関する議論については終了し、この検討会での報告書をもとに関係省庁において検討をすすめ、法整備を行っていくこととなります。

民泊新法に関しては今年度内の法制化を目指す予定です。

新しい制度の民泊については営業日数の上限がビジネス的にネックとなってくるので、新しい枠組みの中で運営していくのか、既存の旅館業法の中で運営していくのかホスト側が選択していくことになるでしょう。

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